前住職夫人とはいえ、基本的には一檀徒として葬儀を行いました。
故人がそれを望んでいたことと、私たち夫婦も、長年かけて作り上げてきた蓮台寺方式に誇りを持っているので、その方式で送りたいと思ったからです。
また、仮に大大黒に限って特別な葬儀をした場合、簡素で上品な「同じような」葬儀を行う、という蓮台寺方式の趣旨に違うことにもなります。
ただし寺族の葬儀の場合には、特殊な慣例があるので、それを貫き通す難しさがありました。
この近辺の寺族の葬儀には、宗内寺院だけでなく、他宗の寺院まで参列するのが習わしです。
習わしとは、呼びたくなくとも知らせるし、知らされれば行きたくなくとも行かねば失礼になる、と言う世界です。
しかし、従来通りに多数の僧侶が参加した場合、その存在を無視することは出来ないので、蓮台寺方式など吹き飛んでしまいます。
だから、私は敢えて一般寺院には知らせず、大大黒と懇意にしていた3寺院だけに参列をお願いしました。
それでも、葬儀とは、それを知れば参列するのが当たり前のことなので、返礼品に僧侶用として30個用意したのは、万が一のことを考えたからです。
幸い、寺院の参加は依頼していた3ヶ寺だけで、これら寺院には、蓮台寺方式で行うことを了承してもらっていたので、大大黒が望んだ、妻の調声と妻が育てた踊り念仏会の歌声で送ることが出来ました。
前置きはこの程度にして、明細の説明をします。
○施行費について
同じ本堂での葬儀なのに、葬儀実績1と2の2倍かかっているのには、遺族として納得できる合理的な事情があります。
1つには、死亡から葬儀まで1週間あり、その間に弔問に訪れる人のために、遺体に特別な処理をしてもらったこと。
もう一つは、参列者が多くなることが予想されたので、そのための人員を配置し暖房器具などの器具を用意したこと。
などです。
○返礼品費用と飲食費用
これについては、良識の葬儀が提案するとおりに実施しました。
以上の総費用は、イヨダを通して払ったもの。
これに寺への布施と寺院への法礼を合わせると、葬儀全体でかかった費用は約230万円でした。
香典については、葬儀後も弔問に訪れているので、確定していませんが、190万円程度でしょうか。
いずれにしても、寺族という特殊性があったものの、遺族の負担は小さくて済みました。
大川千鶴(前住職夫人)の葬儀
平成29年12月11,12日
蓮台寺本堂にて
担当葬儀社 イヨダ
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金額(円) |
備考 |
葬儀施行費 |
1108960 |
マイクロバス2台代金
本堂使用料を含む |
返礼品費用 |
677160 |
2160円×261(一般用)
3780円×30(僧侶用) |
飲食費用 |
309840 |
通夜料理 2160円×80
通夜飲み物 4200円
火葬場弁当 2160円×60
斎場飲み物 3240円 |
総合計 |
2095960 |
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良識の葬儀からの提案