時 宗 蓮 台 寺

2003.10.14 開設

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蓮台寺は小田原市国府津にある時宗の寺です。
時宗の開祖は一遍上人で総本山は藤沢の遊行寺です。
蓮台寺は一遍上人の教えを引き継がれた二祖・他阿真教上人によって1297年に開かれました。
平成15年秋、蓮台寺所蔵の他阿真教上人像が他阿上人の生前に造られた「寿像」であることが判明し、平成17年6月、国の重要文化財に指定されました。
お像は今、神奈川県立歴史博物館に預託され、蓮台寺にはありません。

蓮台寺はごく普通の「葬式寺院」です。
たまに、リュックを背負った人が紛れ込んできますが、千坪足らずの境内には墓地以外には何もなく、あてがはずれたかのようにそそくさと引き上げていきます。
蓮台寺は、先祖の墓参りする人のための「生きている寺」であって、観光目的の「死んだ寺」ではありません。
したがって、リュックを背負った彼らは、蓮台寺にとっては招かざる客なのです。
檀徒の中には、観光客が多数訪れることが寺のステイタスをあげることと、思い違いをしている人もいますが、蓮台寺は、寺に縁ある人々が仏様となった故人とふれ合うことによって、心の安らぎを得るために存在しているのです。
寺のステイタスという言葉自体が奇妙なものですが、もしこの言葉を使うならば、寺のステイタスは、寺に関わる人々が得る心の安らぎの量と質によって決まるのであって、「開山からの年数」や所蔵している寺宝とは、関係ありません。
「開山からの年数」という言葉に怪訝な顔をされる方もいると思いますが、よく「この寺はいつ開かれたのですか」と質問をされます。
「700年を越えています」と答えますと、決まって「ずいぶん古いんですねえ」とありがたそうな顔をされます。
こういうとき、私は「古ければいいというわけではない」といつも思うのですが、人々の心の中には「古さへの信仰」、「古さに対する安心感」が牢固としてあるのでしょう。
国府津地区の宗教施設には、6つの仏教寺院のほかに天理教会があります。当然のことながら、設立年数に関しては天理教会が最も若いのですが、檀家組織に安住している寺と違って、宗教活動は最も活発に行っていて、教えさせられる点が多々あります。
設立年数が宗教的存在意義と無縁であるよい証拠です。
上述のように、蓮台寺所蔵の他阿真教上人像が、歴史的に価値のあることが判明し、「これで寺のステイタスがあがる」と喜んでいる檀徒もいますが、そんなことは寺の価値とは無関係です。
あくまでも、寺の価値は、檀徒の日常活動によって決まるものです。
700年ぶりに私たちの手でこの事実を世に明らかにできたことは、私たちの「手柄」には違いありませんが、この手柄は、最近活発になってきた檀徒の日常活動のご褒美として仏様が授けてくれたものだと思います。
ところで、10年前の蓮台寺はいつの間にか葬式寺院としての本来の姿が崩れてしまっていました。原因は、物質的豊かさのみを追求している時代の流れに巻き込まれてしまったことにあります。
そういう動きをくい止めるこそが宗教の役割であるはずなのにです。
この現状を憂い、新体制のもと、私たち蓮台寺に関わる者は、寺一丸となって葬式仏教の本来の姿を回復しようと、様々な試みをしてきました。
大げさに言わしていただければ「蓮台寺改革」です。
内容は多岐にわたりますが、着実に新しい実りを得ています。
この試みがなるべく多くの人に理解され広がりを持つことによって、ささやかではありますが、今の社会の乱れの歯止めに役立てばと思い、このホームページは開設されています。