本堂葬儀
この25年間、多くの試行錯誤を重ねながら、ようやく蓮台寺葬儀は完成の域に達しています。
それが、令和3年からリニューアルした「本堂葬儀」で、その改定点は、次の4つです。
1.施行費は小さなお葬式並みとする。
2.返礼品は、葬儀社を介さずに、遺族が直接業者から購入する。
3.供花も、遺族が直接花店から購入する。
4.遺体安置料と本堂使用料は無料。

解説
1.施行費を小さなお葬式並みにしたのは、遺族と葬儀社の両方にとってよいと判断したからです。

最近、葬儀の価格が下がってきていますが、小さなお葬式の価格が現在の葬儀業界の最安値と考えられるので、この価格ならば、遺族には最善といえます。

一方葬儀社にとってもこの価格は、およそ3割と言われる小さなお葬式に払うマージンがないので受け入れ易いと考えました。

以上から、例えば1日葬は、税込32万円としました。
そして実際この価格で、門松葬祭と髙月想送によって、令和3年3月から10月までに、14件の葬儀が実施されています。

2.今の返礼品の仕組みは、一旦葬儀社が業者から買い取り、それを遺族に売るというもので、そこにマージンが発生するので遺族に渡るときは、その分だけ高額になります。
これからはそれがなくなり、遺族の負担は軽くなります。
実際に数社と合意をし、今までの2割引で提供することにしています。

私が期待するのは、それだけではありません。
遺族が自ら業者を選べるようになると、自由な発想の余地が出来て、今までにない返礼品のスタイルが生まれる可能性があります。
例えば、返礼品業者以外から遺族が独自の品を選んで来るかも知れません。
それが、今の葬儀に必ず良い変化をもたらすはずです。
私の狙いはむしろ、このことにあります。

3.供花については、ずっと以前から、どこの葬儀でも1万5千円(税抜き)と決まっていました。
よく考えれば、おかしな事で、供える人の気持ち次第でいろいろあっていいはずです。
そういう発想から、遺族と花店が直接やりとりすることに変えました。
こうすれば、供花に大きな変化が起こりえます。
例えば、亡くなった人のお孫さんが、お小遣いで買った鉢花を供えることが出来ます。

そして、令和3年10月現在において、本堂葬儀の供花は従来の籠花(税込16500円)は姿を消し、全て鉢花(税込5000円)に変わっていて、葬儀後は殆どが持ち帰られるうようになっています。
そしてこの方式は、大変好評です。

4.安置料は今までも日数に関係なく無料でしたが、本堂使用料は有料でした。
これを令和3年から無料に変えました。
今までの本堂葬儀は、「会館の代わりに本堂を使う」と言う考えに基づいていました。
しかし、葬儀の小型化が急速に進む現状を考えて、本堂葬儀の位置づけを変えることにしました。
それが「自宅葬の代わりの本堂葬儀」という考えで、このように舵を切ったことで、本堂使用料は必然的に無料になりました。

昔はどこの家も自宅葬でした。
ところがいつの間にか全ての葬儀が会館葬になりました。
便利さを求める時代の要請があったのですが、その反面、葬儀の肥大化が起こり遺族の負担は増大しました。
ところが今は葬儀の小型化が進み、参列者が10人以下という葬儀が主流になっています。
それならば、自宅に安置出来るスペースさえあれば、そこで葬儀が可能なので、皆さんの意識さえ変われば、会館葬儀から自宅葬の時代に戻る可能性が出てきました。
その時代を先取りして、本堂葬儀は自宅葬の代わりという位置づけにしたのです。

このようなことで、遺族にとって本堂葬儀は、会館葬儀よりも圧倒的に有利なので、これからは殆どの葬儀が本堂で行われるようになると思います。
事実、令和3年になってから今現在(10月19日)まで、檀徒の葬儀は全て本堂葬儀で会館葬儀はゼロです。

なお、本堂葬儀の全てが、上記の通りに行われるので、その影響はいずれは会館葬儀にも及び、葬儀全体が良く変わると期待しています。
 

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